2010年4月24日土曜日

鬼の交流博物館

 史上空前の鬼ブームの中、酒呑童子で有名な大江山にある「鬼の交流博物館」を友人数名と攻めてきた。前日に喉が痛くて、悪夢(喉が痛すぎて電話に出ることが出来なくて困り果てる夢)を見ていたため朝もあまり気持ちが盛り上がらないまま友人の車で出発する。丁度昼飯時だったので、以前から気になっていた飲食店に攻め入る。





う~む。これは・・・!ニガ笑いを浮かべながら、「モンゴロイドは拒否されないか。」「店長が黒人でブラックジョークとしての店名なのか。」など考えながら入店。「ここに真のヒップホップがある!」と意気込んで行ったが特にクロンボっぽさはなく、日本人のおばちゃんが2~3人いただけであった。お好み焼きと焼きそばが主なメニューで私はカレー豚モダンを注文する。「こんな挑戦的な店名ならさぞかし美味い何かを食わせてくれるだろう。」と期待しながら待つ。実際食べると、カレー豚モダンは結構美味いと思ったが、それ以上に「クロンボっぽい何か」を得ることはできなかった。今度は他のメニューも食べてみよう。
 そして車で一路大江山へ。結構な山奥に「交流博物館」はあるため、かなりの田舎の山道を行く。あばら家が点々としており、鬼というよりチェーンソーを持った狂人のほうが出そうである。一緒に行った友人の中にカップルがいたとすれば、確実にそいつらが真っ先に死ぬような山道だ。道の脇に見える渓流が趣があり、釣りや簡単なキャンプが楽しめそうであった。「こんな良い感じのとこに若者が遊びに来たら確実に『死霊のはらわた』『悪魔のいけにえ』コースだよなぁ。」としみじみ思っていると、巨大な鬼瓦が出迎えてくれ、「鬼の交流博物館」に到着する。料金310円を払い入館するが、風邪気味な上、館内は肌寒かったため震えながら展示物を見る。館内は大量の鬼瓦や鬼のお面、天狗のお面、海外の妖怪のお面などが飾られており非常に怖かった。「この世で一番怖いのは人間だよ・・・。」などと遠い目をしながら言う輩がいるが、そんなことはない。鬼のほうが絶対に怖い。この写真はバリ島にいる「バジ鬼」という鬼だそうだ。せんとくんみたいにムカつきを通り越して愛してしまうこの造形。子どもを病気や事故から守ってくれる日本の地蔵みたいな鬼なんだと。

展示物の中では鬼の正体は鉱山で働いていた製鉄民である、との説が興味深かった。山の下の人間から見ると、たたら製鉄で顔の焼けた人間は異様な雰囲気を出しており、また山の下の人間は鉱毒の影響も受けていたため製鉄民を特殊な人々だと認識していたことが鬼に繋がったのではないかという説である。他に源頼光や修験道に関連した展示物もたくさんあり鬼について多少詳しくなった気がする。物品コーナーで「鬼に横道なきものを!大江山!鬼!」とか書いてたTシャツを発見して5分ほど買おうかどうか迷うが結局買わなかった。う~む買うべきだったか。その後、鬼かチェーンソーを持った狂人が出そうな道を登り、山頂近くまで行く。絶景の山々を存分に楽しんで缶コーヒーでも飲みながら紫煙をくゆらせよう、と考えていたが山の上すぎて自販機はないし、寒かったのですぐに山を降りた。帰り道に店長のおばちゃんの写真が大量に飾ってあるサイケ喫茶店に行きコーヒーを飲んで帰宅する。休日は自分のテリトリー外を攻めるべきなのだ。

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