2010年4月26日月曜日

『マタンゴ』を観る

 今、若者の間でキノコ人間が静かなブームらしい。そのことを小耳に挟んだため特撮ホラーの傑作『マタンゴ』を観る。
(ネタバレアルヨ)

 「あほうどり号」で旅行に出かけた若い男女7人が遭難し、無人島に漂着する。この設定の時点で「あぁこりゃあ死人が出るな。」とホラー好きは気がつく。特にやたら美人な女や威張ってるやつ、いつもは冷静沈着なやつなんて死にやすい。地味な二枚目は比較的生き残りやすいと思う。
 それにしてもキノコ人間は怖い。あんなのあんまり町の中で見かけないし、なんか笑ってるし、キノコ人間に襲われたらトラウマになりそうだ。(実際、主人公格は気狂いになってたけど。)しかし、キノコ人間って魅力的だね。キノコ人間って発想が既にシュールでおもしろいし、劇中に出てくるセリフも、普段絶対に口にしないようなセリフが多くておもしろい。「そのキノコを食べると、キノコ人間になるのよ。ホホホ。」こんな言葉を美人にかけてもらいたい。あと、無人島で食べるものがなくて、「キノコがあるじゃないの!あの人たちはキノコを食べてるわ!」と口走る地味女に対して「馬鹿!あいつらほとんどキノコだ!」ってセリフが好きだ。死ぬまでに「馬鹿!あいつらほとんどキノコだ!」って使ってみたいと思う。劇中に出てきたキノコは結構美味そうだった。多分僕なら他に食料あっても食ってる。


2010年4月24日土曜日

鬼の交流博物館

 史上空前の鬼ブームの中、酒呑童子で有名な大江山にある「鬼の交流博物館」を友人数名と攻めてきた。前日に喉が痛くて、悪夢(喉が痛すぎて電話に出ることが出来なくて困り果てる夢)を見ていたため朝もあまり気持ちが盛り上がらないまま友人の車で出発する。丁度昼飯時だったので、以前から気になっていた飲食店に攻め入る。





う~む。これは・・・!ニガ笑いを浮かべながら、「モンゴロイドは拒否されないか。」「店長が黒人でブラックジョークとしての店名なのか。」など考えながら入店。「ここに真のヒップホップがある!」と意気込んで行ったが特にクロンボっぽさはなく、日本人のおばちゃんが2~3人いただけであった。お好み焼きと焼きそばが主なメニューで私はカレー豚モダンを注文する。「こんな挑戦的な店名ならさぞかし美味い何かを食わせてくれるだろう。」と期待しながら待つ。実際食べると、カレー豚モダンは結構美味いと思ったが、それ以上に「クロンボっぽい何か」を得ることはできなかった。今度は他のメニューも食べてみよう。
 そして車で一路大江山へ。結構な山奥に「交流博物館」はあるため、かなりの田舎の山道を行く。あばら家が点々としており、鬼というよりチェーンソーを持った狂人のほうが出そうである。一緒に行った友人の中にカップルがいたとすれば、確実にそいつらが真っ先に死ぬような山道だ。道の脇に見える渓流が趣があり、釣りや簡単なキャンプが楽しめそうであった。「こんな良い感じのとこに若者が遊びに来たら確実に『死霊のはらわた』『悪魔のいけにえ』コースだよなぁ。」としみじみ思っていると、巨大な鬼瓦が出迎えてくれ、「鬼の交流博物館」に到着する。料金310円を払い入館するが、風邪気味な上、館内は肌寒かったため震えながら展示物を見る。館内は大量の鬼瓦や鬼のお面、天狗のお面、海外の妖怪のお面などが飾られており非常に怖かった。「この世で一番怖いのは人間だよ・・・。」などと遠い目をしながら言う輩がいるが、そんなことはない。鬼のほうが絶対に怖い。この写真はバリ島にいる「バジ鬼」という鬼だそうだ。せんとくんみたいにムカつきを通り越して愛してしまうこの造形。子どもを病気や事故から守ってくれる日本の地蔵みたいな鬼なんだと。

展示物の中では鬼の正体は鉱山で働いていた製鉄民である、との説が興味深かった。山の下の人間から見ると、たたら製鉄で顔の焼けた人間は異様な雰囲気を出しており、また山の下の人間は鉱毒の影響も受けていたため製鉄民を特殊な人々だと認識していたことが鬼に繋がったのではないかという説である。他に源頼光や修験道に関連した展示物もたくさんあり鬼について多少詳しくなった気がする。物品コーナーで「鬼に横道なきものを!大江山!鬼!」とか書いてたTシャツを発見して5分ほど買おうかどうか迷うが結局買わなかった。う~む買うべきだったか。その後、鬼かチェーンソーを持った狂人が出そうな道を登り、山頂近くまで行く。絶景の山々を存分に楽しんで缶コーヒーでも飲みながら紫煙をくゆらせよう、と考えていたが山の上すぎて自販機はないし、寒かったのですぐに山を降りた。帰り道に店長のおばちゃんの写真が大量に飾ってあるサイケ喫茶店に行きコーヒーを飲んで帰宅する。休日は自分のテリトリー外を攻めるべきなのだ。

2010年4月23日金曜日

映画を観る

 『恐怖女子高校 アニマル同級生』(1973年)を観る。異色娯楽ポルノアクション映画だそうだ。昨日全部見ようと思ったが不覚にも途中で寝てしまい、今日は寝ずに見ようと思ったが少し寝てしまった。最近映画を集中して観ることができなくて悔しい。
(以下ネタバレ)
 映画の内容は、黒薔薇会と呼ばれるスケバンと体育会の勢力が強い学校(後に体育会の勢力下にあった黒薔薇会は体育会と対立する!)に5人の転校生がやってきて、その中の一人が「口笛のアキ」と呼ばれ札つきの不良であった。なぜか序盤に番長はやたらトランプさばきが上手くてよくトランプマジックをしていたが後半はトランプに飽きたのか全く持っていなかったのが気になった。学校の留学制度に募集してきた生徒をアメリカの売春組織に売るという学校側の悪事をスケバンが暴くというオチのときに、屋上でマイクを使い悪事を暴いた「口笛のアキ」が「こんな汚れたセーラー服なんていらない!」とかのたまって火の中にセーラー服を脱ぎ捨てていた。上半身裸でどうやって家まで帰るのだろうか。着替の準備でもしてたのだろうか。
どうも恐怖女子高生シリーズの第4弾らしい。古典的なスケバンものはむしろ前衛的に見えてとてもおもしろい。授業中に吹き矢吹いてたし、傘でフェンシングしてたし。

2010年4月21日水曜日

日記

 今、空前のスパイスガールズブームであることは周知の事実であるが、御多分に漏れず私もスパイスガールズを聴いている。ここ数日「Wannabe」が頭から離れない。伊集院光のラジオでおバ歌謡というコーナーがあり、そこでhacoという日本女性がwannabeをカバーしているのが思い出されて笑いが止まらない。おバ歌謡では、他に白木みのる「銭$ソング」、尾藤イサオ「剣の舞」などがおもしろかった。
 昨日は「エネミーライン3 激戦コロンビア」という特殊部隊がコロンビアに潜入するというB級設定の映画を観ていて、熱そうでない火花、空を飛んでいないパラシュート、安っぽい映像、意味のないアメリカジョークなどを途中まで楽しんだが、眠くなったので寝てしまった。どうやら部隊ではかなりの被害があったようだ。どんなオチなのか分からないが、消化不良のまま今日は他の映画を観る。


2010年4月20日火曜日

寺山修司『さらば箱舟』を観る

TSUTAYAで借りていた『さらば箱舟』を友人と観る。寺山修司独特の色彩感覚や幻想的な雰囲気、よく分からない映像群を楽しんだが、途中で2回ぐらい寝た。内容としては、架空の幻想的な村にて、タブーを犯していとこ同士で結婚した夫婦が村八分にあっていて、妻には貞操帯がついてて、夫は「フニャマラ野郎!」と罵られているという設定のようだ。謎の土着宗教的な踊りや見世物小屋のシーン、やたら美少女な高橋ひとみなど見所はたくさんあった。『田園に死す』でも見世物小屋の場面はあったが、最近はあのような見世物小屋はさっぱりないので、とても魅力的に見える。蜘蛛男とか蛇女とか。作中のJ・Aシーザーの挿入音楽はやはりとてもよかった。どうも、ノーベル賞取ったガルシア・マルケスの『百年の孤独』を勝手に映画化した作品のようだが、『百年の孤独』は未読なので、今度読むことにしよう。1982年製作の映画なので、この映画を撮った後に寺山修司は亡くなっている。『トマトケチャップ皇帝』や『ローラ』とか短い実験的な映画が見てみたいなぁ。